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Morris W-23 1968





















少し前にMorrisのW-23の記事を書いたが、今回は新たに1968年製を入手した。
1968年はモーリスブランドが出来て2年目である。
ラベルはしろの長方形のものである。以前紹介したものは、長方形だが、ラベルの色やロゴのデザインが違い、検印のようなものも無い。その代わり、サインが印刷ではなく検査者の自筆のようである。
ロゴに関してはヘッドが印刷になっていて71年製のようにインレイではない。

材に変わりは無いようだが、ロッドがないのでネックの調整は簡単にはいかないので、出来るだけ良い状態のものを買うしかない。
この固体は元起きがほとんど無いが、その代わりブリッジ下部のふくらみがある。
あとは、まだ大丈夫そうだが、ブリッジの端が少し浮いているので、そのうち修理に出すかもしれない。

入手当初はかなり汚れてはいたが、見たところひどい損傷はなく、手入れをしたらかなり綺麗になった。サドルが削られていて、1弦でびりつくところがあったので臨時でサドル下に薄い木片を作成して敷いて調整した。
12フレットで1弦側3mm弱、6弦側3mm強である。まだ多少は下げられるかもしれないが弾き語りがメインなので、そんなに下げる必要も無い。フィンガーピッキングをやるわけではないので。

音はこの時代の国産ギターの音だが、50年近く経って材が乾いて弾いているので弾いているとブルブル胴鳴りがしている。
なので、鳴りは十分である。低音もそこそこ出ており、高音もあまりシャリシャリしておらず、全体のバランスは良い。
もっと良い音が欲しければもっとお金を出すしかない。この時代のものに過度な期待はするものではない。

張る弦の種類でもだいぶ音の印象は変わるが、今はとりあえず、今はブロンズのライトゲージを張っているが、もう少し派手な響きでもいいかなと思うので、次回はフォスファーを張ってみようかと思っている。
71年製との差はそれほど無いと思う。若干、音の輪郭がハッキリしてるような印象を受けたが、おおきな違いと言うほどのものではない。

今回のものもそうだが、入手するのに数千円しかかかっていない。それで、これだけのものが手に入るとは驚きである。
状態にもよるが、いいものや調整済みでそれほどの値段なければ、新しいモノに何万か使うのであればこれでいい。

前回も今回もモーリス創業当時は量産はしていないので、どういうモノを作っていたのかという興味があるので買った。
これがヤマハとなると、同時代のものが10倍以上になるので、気軽に何本もと言うわけには行かない。
FGもレストアしながら、古いものを安く入手して使ったことがあるが、正直音のことを言えば、傾向は多少違うものの質的にはそれほど変わらない。
好みの音かどうかの差である。
驚いたのはネックの握り具合もヤマハの赤ラベルとさほど変わらない。これはヤマキも同様だったが、1970年前後の国産メーカーのネックは非常に弾き易い。
日本人の手の大きさに合わせているのがわかる。
この時期のネックの絶妙な薄さは、国産ギターの特徴と言えるかもしれない。
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Last Modified : 2019-06-12

No Subject * by bataiyu2001
> クマパパさん
コメントありがとうございます。それから貴重な情報を教えていただきありがとうございます。この頃のモノは私にとってはとてもひきやすいのでいいですね。とにかく丈夫に作られていることがわかります。
1969年のものを良い状態で入手されたのは幸運だと思います。当時のものはほとんど楽器として何らか問題が発生しているものですから。
弾いていて思うのは、合板でもこれだけ時間がたつと材や接着剤が完全に乾いているので、当初の音よりは格段に良くなっていると思います。

No Subject * by bataiyu2001
ラベルのサインは田原良平ですね。ルシアーとありますので製作者の名前です。田原氏が芳野楽器に在籍したのはわずか数年ですから貴重なギターですね。私は先日69年製のw23を手に入れましたがルシアーのサインは原田荘一郎氏のものでした。ヘッドロゴは手工インレイでとても綺麗に光りを反射します。トラスロッドがありカバーにYoshino co ltdとあります。 削除
2019/8/20(火) 午前 8:01 [ クマパパ ]

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> クマパパさん
コメントありがとうございます。それから貴重な情報を教えていただきありがとうございます。この頃のモノは私にとってはとてもひきやすいのでいいですね。とにかく丈夫に作られていることがわかります。
1969年のものを良い状態で入手されたのは幸運だと思います。当時のものはほとんど楽器として何らか問題が発生しているものですから。
弾いていて思うのは、合板でもこれだけ時間がたつと材や接着剤が完全に乾いているので、当初の音よりは格段に良くなっていると思います。
2019-08-24-12:15 * bataiyu2001 [ 編集 ]

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ラベルのサインは田原良平ですね。ルシアーとありますので製作者の名前です。田原氏が芳野楽器に在籍したのはわずか数年ですから貴重なギターですね。私は先日69年製のw23を手に入れましたがルシアーのサインは原田荘一郎氏のものでした。ヘッドロゴは手工インレイでとても綺麗に光りを反射します。トラスロッドがありカバーにYoshino co ltdとあります。 削除
2019/8/20(火) 午前 8:01 [ クマパパ ]
2019-08-24-12:10 * bataiyu2001 [ 編集 ]